R FAQ: 2. R の基礎 (R Basics) / 2.5 R はどのようにしてインストールできますか? (How can R be installed?) / 2.5.1 R はどのようにしてインストールできますか? (Unix 編) (How can R be installed (Unix))

もしもあなたのプラットフォーム用のバイナリーが入手可能ならば (「R 用の Unix バイナリーはありますか?」 (Are there Unix binaries for R?) 参照), バイナリーに付属の説明書に従って, バイナリーを使ってインストールすることができます.

そうでない場合は, R をあなた自身でコンパイルし, インストールすることができます. 多数の一般的な Unix プラットフォームで非常に簡単にインストールすることができます (「どの計算機上で R は動作しますか?」 (What machines does R run on?) 参照). R のディストリビューションに付属のファイル INSTALL には簡潔な手引きが含まれており, 「R のインストールおよび管理」 ("R Installation and Administration") ガイド (「R にはどのような文書が存在しますか?」 (What documentation exists for R?) 参照) に完全な詳細説明があります.

R の構築には, C コンパイラーに加えて FORTRAN コンパイラーか f2c (訳注. FORTRAN から C へのコンヴァーター) が必要なのでご注意ください. また, R のオブジェクト文書を構築するには, Perl ヴァージョン 5 が必要です. (もしも Perl が利用できない場合でも, CRAN 経由でオブジェクト・リファレンス・マニュアルの PDF ヴァージョンを入手することができます.)

もっとも簡単な場合では, R ソース・コードを展開 (untar) して, その展開されたディレクトリーに移動し, 下記のコマンドを (シェル・プロンプトで) 実行します:

     $ ./configure
     $ make

これらのコマンドの実行に成功すると, R バイナリー, および R という名前のフロント‐エンド (シェル・スクリプト) が生成されて, bin ディレクトリーにコピーされます. このスクリプトは, ユーザーによって起動可能な場所, たとえば, /usr/local/bin にコピーすることができます. さらに, プレーン・テキスト形式のヘルプ・ページや, HTML および LaTeX ヴァージョンの文書が構築されます.

doc/manual サブディレクトリー内の refman.dvi (R オブジェクトのリファレンス・インデクス) や, R-exts.dvi (「R 拡張の作者ガイド」 ("R Extension Writers Guide")) といった, R マニュアルの DVI ヴァージョンを生成するには, make dvi を用いてください. これらのファイルは, xdvi や dvips といった標準的なプログラムを用いて, プレヴューやプリントをすることができます. また, make pdf を用いれば, マニュアルの PDF ヴァージョンを構築することができます. PDF ファイルは, たとえば Acrobat を用いて, 眺めることができます. また, GNU Texinfo システムで書かれたマニュアルは, Emacs の info 用の, あるいはスタンド‐アローンの GNU Info 用の, info ファイルに変換することができます. これらのヴァージョンを生成するには make info を用いてください (これには, makeinfo ヴァージョン 4 が必要なのでご注意ください).

最後に, make check を用いて, あなたが構築した R が正しく動作するかどうか調べます.

また, make install を用いれば, R を "system-wide" に (訳注. つまり, 1ユーザーの HOME 内ではなく) インストールすることができます. ディフォールトでは, つぎのようなディレクトリーにインストールすることになります:

${prefix}/bin
フロント‐エンド (シェル・スクリプト)
${prefix}/man/man1
man ページ
${prefix}/lib/R
それ以外全部 (ライブラリー, オンライン・ヘルプ, ...). これは, インストールされたシステムの「R ホーム・ディレクトリー」 (R_HOME) です.

上記で, prefix は, インストール設定 (configuration) 時に決定され (一般的には, /usr/local), configure を実行する際に下記のオプションで設定することができます

     $ ./configure --prefix=/where/you/want/R/to/go
<
(この設定では, たとえば R の実行形式は /where/you/want/R/to/go/bin 内にインストールされることになります). マニュアルの DVI, info および PDF ヴァージョンをインストールするには, それぞれ, install-dvi, make install-info および make install-pdf を用いてください.