R FAQ v2.4 - 5章の日本語訳 (5.1.4 [A-f])
5.1.4 Bioconductor からのアドオン・パッケージ (Add-on packages from Bioconductor)
Bioconductor プロジェクト (The Bioconductor Project) (http://www.bioconductor.org/) は, 生物情報学の研究をしている生物学者および統計学者を支援するためのオープンソース・ソフトウェアの枠組みを作っており, DNA マイクロアレイを用いた推論にいちばんの重点を置いています. CRAN 形式の R パッケージのレポジトリーが http://www.bioconductor.org/ から利用できます.
Bioconductor の現在のリリースには以下の R パッケージが含まれていますが, 他に多数のパッケージが開発中です.
- AnnBuilder
- GenBank, the Gene Ontology Consortium, LocusLink, UniGene, the UCSC Human Genome Project といったデータベースから, ゲノム・アノテーション (genomic annotation) データを集めて, 処理します.
- Biobase
- ゲノム・データ (S4 クラス構造) のオブジェクト指向的表現および操作.
- Biostrings
- パターン・マッチング・アルゴリズムに伴う生物学的配列についてのクラス定義およびジェネリクス (generics).
- Category
- カテゴリーを実行するためのツール集.
- ChromoViz
- SVG を用いて染色体上に遺伝子発現プロファイルを描きます.
- CoCiteStats
- 共引用 (co-citation) データを取り扱うためのソフトウェア・ツール集.
- DEDS
- マイクロアレイ・データについての距離の要約による差次的発現 (Differential Expression via Distance Summary for microarray data).
- DNAcopy
- DNA コピー数異常領域を検出するために, circular binary segmentation を用いて DNA コピー数をセグメント化します.
- DynDoc
- ダイナミック・ドキュメント, ヴィネット, およびその他の操作可能な文書 (navigable documents) を生成し, やりとりするための機能.
- EBImage
- R 画像処理ツールキット.
- EBarrays
- 複数の条件による複製マイクロアレイ・データの分析のための経験ベイズのツール群.
- GEOquery
- NCBI Gene Expression Omnibus (GEO) からデータを取得します.
- GLAD
- DNA の過剰および欠失 (Gain and Loss) の分析.
- GOstats
- GO およびマイクロアレイを操作するためのツール群.
- GeneMeta
- ハイスループットの実験データを分析するためのメタ・アナリシスのツール集.
- GeneR
- ヌクレオチド配列 (Embl, Fasta, GenBank) を操作するためのパッケージ.
- GeneSpring
- GeneSpring 特有のデータ・オブジェクトを読み書きしたり, それらを Bioconductor オブジェクトに変換できるようにするための関数群およびクラス定義.
- GeneTS
- 複数の遺伝子発現の時系列データを解析するためのパッケージ. 現在のところ, 細胞周期分析, および大規模で疎なグラフィカル・ガウシアン・モデルの推論のための手法を実装しています.
- GeneTraffic
- GeneTraffic の R インタラクション関数群.
- GenomeBase
- ゲノム・データ・パッケージの操作のための基本関数群.
- GlobalAncova
- 群間の差次的遺伝子発現 (differential gene expression) についてのグローバル検定を計算します.
- GraphAT
- グラフ理論的関連性検定 (Graph theoretic Association Tests).
- HEM
- マイクロアレイ・データの分析のための不均一誤差モデル (Heterogeneous Error Model).
- Heatplus
- 共変量および色分けしたクラスターを表示するヒートマップ.
- Icens
- 打ち切りおよび切断データに関する NPMLE (ノンパラメトリック最尤推定量) を計算するための関数群.
- KEGGSOAP
- クライアント・サイド SOAP アクセス KEGG.
- LMGene
- 線形モデルおよび glog データ変換を用いたマイクロアレイ・データの分析.
- LPE
- 少数の複製を持つマイクロアレイ・データについての Local Pooled Error (LPE) 法を用いた有意性分析 (significance analysis).
- MANOR
- マイクロアレイの正規化 (Micro-Array NORmalization).
- MCRestimate
- 交差検定を用いた誤分類の誤差推定 (Misclassification error estimation with cross-validation).
- MLInterfaces
- Bioconductor の exprSet についての機械学習のコードとの統一インターフェイス.
- MVCClass
- モデル-ヴュー-コントローラー・クラス (Model-View-Controller (MVC) classes).
- MantelCorr
- Mantel クラスター相関を計算します.
- MeasurementError.cor
- 通常の標本相関よりも小さい偏りを持つ相関推定についての 2段階測定誤差モデル (two-stage measurement error model).
- MergeMaid
- 遺伝子発現アレイ・データの横断的研究比較 (Cross-study comparison of gene expression array data).
- Mfuzz
- 時系列遺伝子発現データの柔らかいクラスタリング (Soft clustering of time series gene expression data).
- MiPP
- 誤分類罰則付き事後分類 (Misclassification Penalized Posterior Classification).
- OCplus
- マイクロアレイ実験についての動作特性に加えて標本サイズの評価および局所的 fdr (false discovery rate).
- OLIN
- 2色のマイクロアレイについての最適化された局所的強度依存の正規化 (Optimized Local Intensity-dependent Normalisation of two-color microarrays).
- OLINgui
- OLIN 用のグラフィカル・ユーザー・インターフェイス.
- OrderedList
- 順序付けられた遺伝子リストの類似性.
- PROcess
- Ciphergen SELDI-TOF 処理.
- RBGL
- graph パッケージと Boost graph ライブラリー群とのインターフェイス. R におけるグラフ (graph) オブジェクトの素早い操作を可能にします.
- RLMM
- Affymetrix SNP アレイについての遺伝子型コール (genotype calling) アルゴリズム.
- RMAGEML
- MAGEML ドキュメントを取り扱うための機能.
- RMAPPER
- mapper.chip.org とのインターフェイス.
- ROC
- 2つのタイプの標本において発現の仕方が異なっている (differentially expressed) 遺伝子を同定するための受動者動作特性 (Receiver Operating Characteristic (ROC)) アプローチ.
- RSNPper
- SNP-関連データについての chip.org::SNPper とのインターフェイス.
- RankProd
- 発現の仕方が異なっている遺伝子 (differentially expressed genes) を同定するための順位積 (Rank Product) 手法.
- RdbiPgSQL
- PostgreSQL のテーブルに格納されたデータにアクセスするための手法.
- Rdbi
- R におけるデータベース・アクセスのための一般的枠組み.
- Resourcerer
- TIGR Resourcerer から注釈データを読んだり, その注釈データを Bioconductor データ・パッケージに変換します.
- Rgraphviz
- R においてグラフ・オブジェクトをプロットするための Graphviz とのインターフェイス.
- Ruuid
- R において汎用一意識別子 (Universally Unique ID values (UUIDs)) を生成します.
- SAGElyzer
- SAGE タグに基づいて遺伝子の位置を特定します.
- SBMLR
- Systems Biology Markup Language (SBML) インターフェイスおよび生化学システム分析ツール.
- SNAData
- Wasserman & Faust 著の書籍 "Social Network Analysis", 1999 のデータ.
- ScISI
- コンピューターによるインタラクトーム (In Silico Interactome).
- aCGH
- アレイ比較ゲノム・ハイブリダイゼーション (Array Comparative Genomic Hybridization) のデータについてのクラスおよび関数群.
- adSplit
- アノテーション駆動クラスタリング (Annotation-driven clustering).
- affxparser
- Affymetrix ファイル (CDF, CEL, CHP, BPMAP, BAR) を構文解析するためのパッケージ.
- affy
- Affymetrix オリゴヌクレオチド・アレイのための諸手法.
- affyQCReport
- affyBatch オブジェクトについての QC レポートの生成.
- affyPLM
- プローブ・レヴェル・モデルの当てはめ.
- affycomp
- Affymetrix 発現量測定の評価のためのグラフィクス・ツールボックス.
- affycoretools
- 反復的な分析を行う人々に有用な関数群.
- affydata
- 実証目的での Affymetrix データ.
- affyio
- Affymetrix データ・ファイルを構文解析するためのツール群.
- affylmGUI
- パッケージ limma を用いた affy 分析のためのグラフィカル・ユーザー・インターフェイス.
- affypdnn
- affy パッケージのためのプローブ依存の最近傍法 (Probe Dependent Nearest Neighbors (PDNN) for the affy package).
- altcdfenvs
- cdfenvs を取り扱うためのユーティリティ群.
- annaffy
- Bioconductor Affymetrix アノテーション (注釈) データ・パッケージからのデータを取り扱うための関数群.
- annotate
- 実験データを, GenBank, LocusLink および PubMed といった web データベースからの生物学的メタデータにリアルタイムで関連づけます. クエリー結果を処理し, 格納します. HTML 形式の分析レポートを生成します.
- apComplex
- AP-MS タンパク質データを用いてタンパク質複合体のメンバーシップを推定します.
- applera
- Applied Biosystems のマイクロアレイ AB1700 データ分析および品質管理 (quality controls) のためのツール群.
- arrayMagic
- 2色 cDNA マイクロアレイ・データに関する品質管理および処理のためのユーティリティ群.
- arrayQuality
- プリントおよびアレイ・レヴェルの品質評価を実行します (Performing print-run and array level quality assessment).
- beadarray
- BeadArrays の品質管理および低水準の分析 (Quality control and low-level analysis of BeadArrays).
- bim
- ベイズ区間マッピング診断 (Bayesian interval mapping diagnostics): QTLCart および Bmapqtl の標本を解釈するための関数群.
- bioDist
- 距離尺度を計算するためのソフトウェア・ツール集.
- biocViews
- R パッケージ・リポジトリーのカテゴリー別一覧.
- biomaRt
- BioMart データベース (e.g., Ensembl) とのインターフェイス.
- bridge
- 差次的遺伝子発現についてのベイズ型ロバスト推論 (Bayesian Robust Inference for Differential Gene Expression).
- cellHTS
- 細胞ベース・スクリーニングの分析 (Analysis of cell-based screens).
- cghMCR
- 共通の過剰/欠失 (gains/losses) を示している染色体領域を見つけ出します.
- clusterStab
- マイクロアレイ・データについてクラスターの安定性のスコアを計算します (Compute cluster stability scores for microarray data).
- codelink
- Codelink Bioarrays データの操作.
- convert
- マイクロアレイ・データ・オブジェクトを変換します.
- copa
- 癌の外れ値 (例外事象) のプロファイル分析 (cancer outlier profile analysis) を実行するための関数群.
- ctc
- ツリーおよびクラスターを他のプログラムにエクスポートしたりインポートするためのツール群.
- daMA
- 2色マイクロアレイの要因実験についての効率的な計画, およびマイクロアレイの要因データについての統計分析のための関数群 (Functions for the efficient design of factorial two-color microarray experiments and for the statistical analysis of factorial microarray data).
- diffGeneAnalysis
- 差次的遺伝子発現分析 (differential Gene expression Analysis) を実行します.
- ecolitk
- E. coli で作業するためのメタデータおよびツール群.
- edd
- 発現密度診断: 分布の形状の分類のためのグラフィカル手法およびパターン認識アルゴリズム (Expression density diagnostics: graphical methods and pattern recognition algorithms for distribution shape classification).
- exprExternal
- externalVectors を用いた exprSet の実装.
- externalVector
- R のための外部ポインター・ベースのベクトル・オブジェクトについての基本的なクラス定義およびジェネリクス (Basic class definitions and generics for external pointer based vector objects for R).
- factDesign
- 要因計画されたマイクロアレイ実験 (factorial designed microarray experiments) から得られたデータを分析するためのツール集. その関数群は, 適切な比較検査を評価したり, 単一の外れ値の検出を実行するために用いることができます.
- fdrame
- マイクロアレイ実験の FDR の調整 (FDR Adjustments of Microarray Experiments (FDR-AME)) (FDR = false discovery rate).